2022年08月06日

六亀特別警備道−60:第49宿「土山」

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【写真説明】石部-水口-南真我山間は旧警備道の風貌を色濃く残す段である。石部、水口の各分遣所跡を正確に特定するには各々の遺構の残存状況が芳しくない。それでも現在の登山ルートが警備道を襲った部分か産業道路と錯綜している部分なのかは想定がそうそう難しくない。左写真は南真我山直下の警備道の景観、但し警備道は同山山頂を越しているわけではなく、あくまで頂上直下、付近である。中央写真は南真我山頂上、以前「六亀特別警備道−13(南真我山基点)」でも紹介済みでもある。当時は南真我山頂上直下を土山駐在所跡地と想定していた(「六亀特別警備道−12(土山駐在所?)」)のであるが、実際の跡地は更に北側の当時坂下駐在所跡地と想定していた場所(「六亀特別警備道−14(坂下駐在所?)」)とニアミスしていた。ニアミスの意味は次回の投稿で説明する。右写真は南真我山頂上を超えて真我山方面、詰まり伝統的な六亀警備道南段の南側端緒である。(続く)
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2022年08月13日

六亀特別警備道−61:第49宿「土山」(2)

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【写真説明】此処迄書き殴るようにして綴って来た六亀警備道の踏査行だが、大津〜土山間最南段の終りのみに留まらず、六亀警備道踏査行としても恐らく最後の稿となるかもしれない。土山分遣所跡地迄を踏査し判った事は、草津〜水口間の分遣所は痩せ尾根気味の稜線上に設営された為、設営地を囲む石塁は力学的には稜線両側に引っ張られる格好になり崩壊も速い。この為遺構としての残存状況が極めて悪い。従来の登山道としての六亀警備道南段起点は南真我山、ここから北側へ向かい稜線を登り詰めていく恰好になるのだが、稜線の広がりが大きくなる。こうして土山分遣所跡地の石塁はそれまでの南側駐在所遺構に比べると格段に良い残存状況を呈していた。上段左写真は、南真我山山頂直下の登山口からそのまま山頂を経ずして延びる農道(同写真左側)と、山頂を経由する農道との出会い、農道と旧警備道が並行して開鑿されている部分。中央写真はその農道(同写真中央)と旧警備道が交錯しており、農道は登山道として右側に分岐していく地点、石塁が残っている箇所があり、筆者が以前坂下分遣所跡地として推定した場所である。しかし実際の分遣所跡地はこの分岐点と出会う旧警備道と思しき別の農道を僅かに南側に戻った場所にあるがほんの僅かに戻るだけである。その旧警備道と思しき別の農道との出会いが右写真である。下段左写真は上段右写真より更に土山分遣所に寄った地点で分遣所跡地出入口、中央写真は最初に出会う土山分遣所正面石塁、右写真は分遣所後方の石塁、これら正面裏面石塁の規模が判るようにパノラマ写真を埋め込んだ。土山分遣所遺構の残存状況と規模の大きさを感得出来るかと思う。土山の次の宿場、坂下分遣所跡地以降は従来より歩かれて来た古道としての六亀特別警備道沿線で確認可能となる。(終り)
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2022年08月20日

内本鹿越嶺古道西段−1:バリサン段(1)

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【写真説明】左写真は藤枝林道方面から国家森林区入口・森涛派出所、(出)雲山林道主線(石山林道と交差)、同林道旧線(見附山登山口方面)を望んだ。前者は同写真左側から真っ直ぐに横切る道路、後者は同写真中央部崩壊部、前者の下側を走る道路。中央写真は筆者の手元の市販地図上では「出雲山管制站」、出雲山(雲山)林道と石山林道の分岐点、嘗ては大型観光バスが行き交いした場所で駐車場だけは残されている。後者は内本鹿古道東段を襲ったもの、現在は専ら卑南主山方面への登山道で、筆者も過去数回自身で車を走らせたことがあるが、この管制站の印象はゼロ。その駐車場脇に、藤枝分遣所跡地から続く、島田、金谷、日坂跡と想定される天通山北峰、天通山の稜線への入り口があることを事後知ることになる。右写真は林道起点から0.75`の崩壊部、最初から修復にダメを押されているようなもの、詰まり雲山林道は全面車乗り入れ禁止である。
[写真をクリックして拡大] 本文へ...
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2022年08月27日

内本鹿越嶺古道西段−2:バリサン段(2)

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【写真説明】二箇所の林道崩壊箇所から東側には、中央山脈南一段核心部の実に壮大なパノラマが拡がる。実はこの核心部に視覚的にも対峙したのは初めての経験だった。核心部とはこの場合、内本鹿越嶺古道の越嶺点である。左写真は最初の崩壊箇所より撮影したものだ。林道を含む斜面そのものが流失してしまった部分。越嶺点は、最後方稜線中の中間地点に双耳峰を呈している部分があるがその鞍部で、越嶺点を乗越し中央山脈西側に転じた後、古道は写真左側へと辿る。越嶺点が稜線の真ん中に来るように配したので良く分るかと思う。双耳峰に見える左側が見晴山(標高2,720b)、そのまま稜線を写真左端迄辿ると複数のピークが見えるが、最も左側ピークが卑南主山(同3,295b)だ。中央写真と右写真は、2009年の八八水災から13年目の出雲山林道の荒廃の景観例。(続く)
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