


【写真説明】左写真は東藤枝山山頂(標高1,804メートル)南側の二階建て休憩所。台湾原住民族(この場合、ルカイ族・ブヌン族と謂うべきか?)の石板屋の意匠。中央写真は頂上北側の廊下と眺望台。廊下はそのまま東藤枝山北側稜線沿いの遊歩道に繋がり、そこから六亀特別警備道の残存部になるのだが、実は同写真に写る廊下の下も正真正銘の同警備道だ。右写真は眺望台下にある三角点。
十五年前、東藤枝山頂上まで至ったことは覚えている。確か赤白のペンキで塗られた鉄塔が立っていたが、確かそれだけが頂上の景観を支配していた記憶がある。今立つ鉄塔と当時のそれが同一物かどうか?は判らなかった。後日、気象観測施設であることを知る。板張りの豪華と言えるテラス、椅子、テーブル、更に眺望台が敷設されているのだが、眺望は利かない。三等三角点はテラスと眺望台に囲まれる様にして保護されている。何故、この一座が台湾小百岳に選定されたのか?合点が行かず。手元の『臺灣地形圖新解』には山名の表記無し。
大部分のハイカーの到達点はこの頂上までだが、其処迄と同様に整備された遊歩道が、頂上三角点を過ぎ北側へ稜線を辿る。頂上のテラス・廊下からそのまま北側に伸びる遊歩道が実はそのまま六亀特別警備道の残存部分であることは、遊歩道両側を見事に支えている石塁を見るに及び確認出来る。これには驚いた。
と云うことは、前回の記事で紹介した岡部分遣所跡地たる休憩所から東藤枝山頂までは切れ目なく階段が渡してある(前回記事掲載中央写真)が、その階段の下はそのまま六亀警備道を襲ったことになる。(続く)
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