


【写真説明】左写真は東藤枝山山頂北側から始まる六亀警備道藤枝段起点付近、「西施花」と名付けられた遊歩道と重なっている部分。中央写真は同じ警備道部分を東藤枝山山頂を背にして撮影した。ハイカーが写り込んでいるので、この警備道部分の道路幅が非常に広いことが判る。これら二枚の写真に写る路側の石塁は日本時代のもの。頂上から稜線伝いに警備道兼遊歩道を緩やかに下ると、それら二本の分岐点に出会う。右側が遊歩道、稜線伝いに敷設されている。左側が六亀警備道、稜線西側に開削されている。下掲写真は、上掲右写真の指導標の拡大写真、筆者が藤枝国家森林遊楽区内で初めて目にした同警備道の指導標である。
六亀特別警備道は長大な警備線で、市販地図の目分量では日本橋―大津間はざっと50〜60キロはあると思われる。何処かで大凡の延長を見た記憶があるが今探し出せない。
ハイカーに知られているのは第三十五宿「御油」〜第四十七宿「関」のみ、この間は一般に扇平古道、或いは扇平段と呼ばれている。残りの警備道線、御油より北側、第一宿「日本橋」までの間、「関」より南側、第五十三宿「大津」までの間は、恐らくは間欠的に踏査は可能と思われる部分もありそうだが、基本的には原生林に埋没、或いは畑等開墾され封印されたままの状態だ。
唯一の例外、一般ハイカーもアクセス出来るのが、林務局に依る呼称「藤枝段」である。藤枝国家森林遊楽区内に残存する部分なので、当該呼称は極く自然である。(続く)

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