


【写真説明】左・中央写真は高雄人ハイカーに依り唯一「日軍」を冠せられた壽山山中の軍事施設遺構、厨房跡である。2017年撮影。当時は有志の方に案内して貰ったが、筆者一人では今でも現地まで辿り着けそうに無い。右写真は高雄市軍事遺址シリーズの一つ、壽山山裾の鼓山洞(防空施設)の前に立つ案内板。2019年撮影、当時の高雄市市長をモチーフにした案内板だ。軍事施設遺跡観光なるフレーズで内外の観光客を呼び込もうとの苦心が滲み出ている。
現在でも壽山の三分の二は国軍の管理下にあるので、壽山山中、その周辺には戦前の軍事施設遺構、加えて、建設時は軍事目的では無かったが最終的に軍事施設に改編された遺構は多い。高雄市街地内の一地域である壽山ですらそんな調子なので、旧高雄県まで広げると実に多く、高雄市政府観光局は整備と紹介に努めているが、整備の方が全く追い付かない状態だ。紹介の方は遺構の案内板を「高雄軍事遺址」のタイトルで統一し「高雄市軍事遺址觀光」促進活動を鋭意展開中である。壽山山中にも砲台、トーチカ等無数にあるのだが、国軍のそれらと区別を付けるのは難しい。そんな中で、高雄人に依り壽山山中で唯一「日軍」を冠せられたものが今回紹介した厨房跡である。(続く)
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